最近『はだしのゲン』を読みました。
今までは少し重い漫画だと思っていて避けていたのですが、改めて読んでみて、面白いのはもちろん、自分が知らなかった時代のことを知ることができて、勉強になりました。
今回は、戦争を知らない人にも今後も語り継ぐべき名作たちを紹介します。
目次
『アルキメデスの大戦』
『アルキメデスの大戦』あらすじ
1933年、前年に満州国樹立を宣言した日本と中国大陸を狙う欧米列強の対立は激化の一途を辿っていた。世界が不穏な空気に包まれていく中、日本の運命を左右することになる重大な会議”新型戦艦建造計画会議”が海軍省の会議室で始まろうとしていた。それは次世代の海の戦いを見据える“航空主兵主義”派と日本海軍の伝統を尊重する“大艦巨砲主義”派の権力闘争の始まりでもあった…。
『アルキメデスの大戦』ポイント
この作品は戦争がテーマでも、新型戦艦建造計画で、威嚇と風格を世界に示したい「大鑑巨砲主義派」と航空機爆撃による海戦を想定した「航空主兵主義派」の戦いという異例の物語です。
大鑑巨砲主義派の予算が異様に安かったので、航空主兵主義派の山本は数学の天才、櫂 正(かい ただし)に数学的観点で建造費を洗い出しさせます。
ドラゴン桜やインベスターZを書いた三田先生の作品なので数学好きにおすすめの作品です。
漫画「アルキメデスの大戦」を17巻まで読みました。数学の天才が山本五十六のスカウトによって海軍に入り、戦争を回避するために奔走するというお話。もしかすると、これは今日本で一番面白い漫画なのでは。主人公の異常な行動力と度胸が凄い pic.twitter.com/WEdqx54q6J
— Speed540 (@speed540) December 23, 2019
作者名:三田紀房
巻数:全11巻
戦争:日米戦争
『アドルフに告ぐ』
『アドルフに告ぐ』あらすじ
神戸に住むドイツ領事の息子のアドルフは、パン屋の息子でユダヤ人のアドルフを通じて、アドルフ・ヒットラーの重要な秘密を知る。第二次世界大戦を背景に、ヒットラーの秘密をめぐり交錯す三していく人のアドルフの運命は如何に…。
『アドルフに告ぐ』ポイント
手塚治虫の名作です。
ユダヤ人を虐殺した「アドルフ・ヒットラー」は本当はユダヤ人だった?!
そんな極秘内容を日本にすむハーフの少年「アドルフ」が聞いてしまいます。
また、ユダヤ人の親友の名前も同じく「アドルフ」。
日本人、ドイツ人、ユダヤ人の人種の違いが引き起こす残酷で悲しい作品です。
『アドルフに告ぐ』手塚治虫 #読了
第二次世界大戦時の狂気を描いた漫画。物語はヒトラーの画像左下の日本人、峠 草平の目線から語られ、3,4枚目の子供たちアドルフらを巻き込んで展開する。
歴史的事実を超えて、人間が向き合わねばならない問題を思い出させられた。ここにはとても書ききれない。 pic.twitter.com/L96S6PQPMh
— 青い蝶🦋 (@alterEGOtabibit) December 10, 2019
作者名:手塚治虫
巻数:全3巻
戦争:第二次世界大戦
『永遠の0』
『永遠の0』あらすじ
司法浪人生、とはいうものの実質的にはニートの佐伯健太郎は、駆け出しライターの姉・慶子の補助という“アルバイト”の依頼を受け、つい最近までその存在さえ知らなかった“本当の祖父”宮部久蔵について調べることになる。終戦数日前に特攻で死んだという「その人」の像を結ぶための旅は驚きと感動に満ちたものだった――。
『永遠の0』ポイント
主人公、佐伯健太郎はある時、今まで育ててきてくれた祖父が自分の本当の祖父ではないことを知ります。
本当の祖父を調べてみたところ、宮部久蔵という人物で、終戦間近に特攻で亡くなったそうです。
彼は臆病者と言われていたのですが、それにはある理由がありました。
僕は原作を見て泣いて、映画を見て泣きました。゚(゚´Д`゚)゚。
ぜひ、読んでほしい作品です。
hontoのキャンペーンで永遠のゼロの漫画を読んだことから始まり戦争映画を3作続けて見た。永遠のゼロ、連合艦隊、俺は、君のためにこそ死ににいく…見終わってとても重い気分😔特攻の話は特につらい
— 踊Y子 (@TM_242) September 2, 2017
作者名:百田尚樹/須本壮一
巻数:全5巻
戦争:第二次世界大戦
『あれよ星屑』
『あれよ星屑』あらすじ
街は闇市、パンパン、進駐軍に溢れている。かつて死線を共にした川島徳太郎と黒田門松は、
敗戦直後の時代を生きていく……。
『あれよ星屑』ポイント
敗戦後の日本を書いた物語です。
闇市やパンパンガールといったその時代の街並みや雰囲気を上手く表現した作品です。
敗戦後でもどこか寂しくも必死に生きようとしている人々を上手に描いています。
誰かを殺したことは、その人の人生や性格に大きく、影響する。まともな人であればもっと。そのあとに苦しむことをもっと描写すべきだ。あれよ、星屑、面白い。
— リュウ (@batopu2501) December 24, 2019
作者名:山田参助
巻数:全7巻
戦争:第二次世界大戦
『あとかたの街』
『あとかたの街』あらすじ
昭和19年太平洋戦争末期の名古屋。木村家次女・あいは、国民学校高等科1年生。青春真っ只中にいるあいの関心は、かっこいい車掌さんに出会ったことや、今日の献立のことなど平凡な生活を過ごしていて、自分が戦争に参加しているなんて気持ちは、これっぽっちもなかった。しかし、名古屋が重要攻撃目標となり…。
『あとかたの街』ポイント
太平洋戦争末期、名古屋の街に住む少女の物語です。
この漫画は著者であるおざわゆきさんのお母さんの体験を軸に書いた作品で、体験談を含めた上で今風の絵で表現しています。
少女目線で描かれた戦争とはどんなものか。
Kindle版の1巻が0円だったから「あとかたの街」を読んでみたら、面白くてそのまま最新刊まで買ってしまった。アマゾンの思惑にまんまとはまっている。
— たぬきのたからばこ(カラバコ) (@hi_kmd) August 17, 2015
作者名:おざわゆき
巻数:全5巻
戦争:太平洋戦争
『夕凪の街 桜の国』
『夕凪の街 桜の国』あらすじ
昭和三十年、灼熱の閃光が放たれた時から十年。ヒロシマを舞台に、一人の女性の生涯を描く。戦争とは何だったのか、原爆とは何だったのか、歴史に語り継ぐ珠玉の名作。
『夕凪の街 桜の国』ポイント
原爆投下後の広島を舞台にした物語。
主人公の少女、皆実(みなみ)は原爆投下直後に多くの人々が苦しんでいる中、なんとか生き延びたことに対して罪悪感を持ちながらも生きていました。
大切な人が出来て、幸せになってもいいのかなと思い始めた頃に原爆症を発症。
戦争や原爆の残酷さを描いた作品です。
こうの史代「夕凪の街 桜の国」の1ページ。原爆は遠い昔の事ではないとこの本を読んで思った。
#オススメの本#本#マンガ#漫画#反戦#反核#こうの史代#この世界の片隅に pic.twitter.com/Cxh5adjmEz— 青緑 (@sougentoumi5353) December 19, 2017
作者名:こうの史代
巻数:全1巻
戦争:第二次世界大戦
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『特攻の島』
『特攻の島』あらすじ
10代の少年たちが集まる海軍の訓練機関で日々を過ごしていた渡辺裕三には「何のために生きているんだ?」と疑問を持っていた。ある日、兵器の募集がかかる。募集にあたっての説明は「生還を期さない兵器」とのみ記載されていた。漠然とした不安を抱えながらも志願した渡辺たち100名は、瀬戸内海に浮かぶ、とある「島」へと送られる。
『特攻の島』ポイント
太平洋戦争の頃、生きては帰れない人間魚雷「回天」に志願した人々の物語。
家族の死、仲間の死を抱え、米軍の母艦に突撃します。
そして、この作品は、60年前、実在した特殊兵器と島を舞台に描いており、戦争の辛さを物語っています。
「特攻の島」を読み終えた。
俺は、小学生の頃から、家族のために戦死する覚悟があるのかずっと自問自答してきた。
時には米兵との白兵戦の夢を見て、夢の中で追い詰められた事もあった。
最近は見なくなったが、あの感覚を思い出した。
本当に怖いが、母親を守るためならと思うと頷ける…
— 力さん (@Rikisan_Jwa) December 23, 2019
作者名:佐藤秀峰
巻数:全9巻
戦争:大東亜戦争
『紙の砦』
『紙の砦』あらすじ
太平洋戦争の末期、戦火にさらされた大阪の街で、お腹をすかしながら好きな漫画の道にうちこむ1人の少年がいた…。
『紙の砦』ポイント
手塚治虫の短編集です。
戦後の漫画が今以上に身近にない時代の手塚治虫自身を主人公にした作品です。
漫画の歴史をこの作品で知ることができます。
今日は #終戦記念日 。戦争のことを描いた #手塚治虫 先生の名作は #紙の砦 です。
手塚治虫文庫全集ですと、ゴッドファーザーの息子に収録されてますのでお時間のある方は今日読んでみては如何でしょうか。 pic.twitter.com/muUkaYKIsj— けんたろう (@cheshirecat_r9) August 15, 2018
作者名:手塚治虫
巻数:全1巻
戦争:太平洋戦争
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『はだしのゲン』
『はだしのゲン』あらすじ
1945年、終戦間近の広島市を舞台に、両親と姉、弟と貧しくとも仲良く暮らす主人公「ゲン」がいた。ある朝、何の前触れもなく投下された”原爆”により一瞬にして地獄と化した。
『はだしのゲン』ポイント
広島にて主人公ゲンは、原爆で父親と兄弟を亡くします。
母親と産まれたばかりの一緒に赤ちゃんと知人の家に行くも、そこの家も他人に食べ物を与えるほど余裕のある環境じゃなかったため、そこでの暮らしもひどいものでした。
ゲンも被爆から髪の毛が抜けたり、大切な人の死を乗り越えて必死に生きていく様が描かれています。
とうとう「はだしのゲン」を大人買いしちゃった。小学生の時は怖くて途中で挫折したけど、今度はページをめくる手が止まらない。本当に素晴らしい作品!日本人は全員読むべきだと思います。でも今日はここまで〜
— 小森谷さやか (@sayakaatyan) September 30, 2012
作者名:中沢啓治
巻数:全10巻
戦争:第二次世界大戦
『この世界の片隅に』
『この世界の片隅に』あらすじ
戦中の広島県の軍都、呉を舞台にした家族ドラマ。主人公のすずは広島市から呉へ嫁ぎ、新しい家族、街、世界に戸惑う。「夕凪の街 桜の国」の第2弾ともいうべき本作。
『この世界の片隅に』ポイント
クラウドファンディングで短期間で4000万弱集め、映画化されたことでも話題になりました。
絵を描くのが好きな主人公のすずは、広島の原爆で親友を亡くし、更に右手を失います。
死を間近で見るのが日常になってしまい、自分自身が歪んでいるという思いを抱きます。
ほのぼのとした絵の中に戦争の悲惨さをしっかりと表現していて、次の世代にも残したい作品の一つです。
「この世界の片隅に」漫画が昨日届いて、今日三冊全部読んだ。
ずっと泣きっぱなしだった…
リンさんのエピソードがあるのと無いのとでは、作品自体が全然違うと思った。
監督さんが、違う作品として公開しようとされている意味が解りました(^^)「この世界の(らさにいくつもの)片隅に」も観たい。
— ゆうみん (@Yuh3n) April 11, 2019
作者名:こうの史代
巻数:全3巻
戦争:第二次世界大戦
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『ネルソンさん、あなたは人を殺しましたか?』
『ネルソンさん、あなたは人を殺しましたか?』あらすじ
ベトナム帰還兵が1人の少女に質問される『ネルソンさん、あなたは人を殺しましたか?』。
戦争になれば人を殺さなければならない。だが軍服を着る前は、彼らも平和な市民の1人だった。国家に命じられた殺人によって負う兵士の心の傷は誰が背負うのか?
『ネルソンさん、あなたは人を殺しましたか?』ポイント
タイトルが強烈な作品です。
と言うのも、ベトナム戦争後に帰国したアレン・ネルソンさんが一人の女の子から投げかけられた質問がタイトルになったからです。
内容は彼のベトナム戦争での体験記で、常に死と隣り合わせの生々しい内容が描かれています。
『ネルソンさん、あなたは人を殺しましたか?』は思い出しただけで涙が出てきます。 pic.twitter.com/qDoFgL9415
— 大河内むつみ(自民改憲案はゴミ) (@mumintrummy) January 21, 2019
作者名:三枝義浩
巻数:全1巻
戦争:ベトナム戦争
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『COCOON』
『COCOON』あらすじ
女学校に通う主人公・サンは、クラスメイトとともに学徒隊として戦地に赴く。戦況の悪化とともに、ひとり、またひとりと仲間を喪っていく中、世界の凄惨さと自己の少女性との狭間でサンは…。
『COCOON』ポイント
沖縄で負傷した兵士の看護をする少女、サンの物語。
繭という意味の「cocoon」。なんでこんなタイトルにしたんだろうと思っていたのですが、作中にサンは「私が繭だったらこんな世界に出てこないだろう ずっと安全な繭の中にいるだろう」と言っています。
それでもこの世界に生まれた以上に現実を受け止めるしかない少女の言動に涙なしでは読めないです。
今日マチ子さんの『cocoon』という漫画を読んだ。とても良かった。
お芝居でやってるのは知ってて、気になってたけど観れてなかった。偶然、原作を見つけ。史実ではなくフィクション。
心境の描写が身近で、覚えのある感覚で表現されてる。記録でも記憶でもない。
でも大事と思う。 pic.twitter.com/g1YJQ7Oj3K— とうにゅうもち (@dxlNfatU4QRSVmQ) April 7, 2019
作者名:今日マチ子
巻数:全1巻
戦争:第二次世界大戦
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『ペリリュー 楽園のゲルニカ』
『ペリリュー 楽園のゲルニカ』あらすじ
昭和19年夏。太平洋戦争末期、漫画家志望の兵士の田丸はペリリュー島にいた。そこは、日米合わせて5万人の兵士が殺し合う狂気の戦場。当時、東洋一と謳われた飛行場奪取を目的に襲い掛かる米軍の精鋭4万。迎え撃つは『徹底持久』を命じられた日本軍守備隊1万。祖国から遠く離れた小さな島で、彼らは何のために戦い、何を思い生きたのか…。
『ペリリュー 楽園のゲルニカ』ポイント
太平洋戦争でパラオ共和国ペリリュー島で米軍対旧日本軍の戦いを描いた物語。
ほのぼのしたタッチですが、爆撃で死んだり、傷ついたり、戦争のリアルさを描いた恐ろしい作品です。
ペリリュー島の激戦など惨状をリアルに描いているのに、タッチが柔らかいので目を逸らさずに読めるし、漫画が上手いので話がスッと入ってくる
それでいてとても面白い8巻が来月発売される
安定して速いペースで発売されてるけど、いつも待ち遠しい pic.twitter.com/YDATOq8mxO— ほんわか育児ミニブログ (@foochthepop) December 18, 2019
作者名:武田一義/平塚柾緒(太平洋戦争研究会)
巻数:全5巻
戦争:太平洋戦争
最後に
戦争がテーマの作品を紹介しました。
戦争を知らない子供たちに、もう二度と同じ過ちを起こしてほしくないと願いを込めて、戦争マンガの名作を厳選しました。
アドルフに告ぐ
永遠の0
あれよ星屑
あとかたの街
夕凪の街 桜の国
特攻の島
紙の砦
はだしのゲン
この世界の片隅に
ネルソンさん、あなたは人を殺しましたか?
COCOON
ペリリュー 楽園のゲルニカ
ぜひ、今回紹介した作品を読んでもらえれば幸いです。
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