こんにちは。年間300本ほど映画を観ているいのり(@wan2_money)です。今日は特にやばい作品を沢山選びました。ぜひ、参考にしてみて下さい。
実際に起った事件を題材にした映画はたくさんあります。今回は、特に衝撃的だった作品を6本紹介します。
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冷たい熱帯魚
埼玉県愛犬家連続殺人事件を元にした作品。
邦画トップクラスのグロさを誇る内容で、これが実話を元にしたというからびっくり。
小さな熱帯魚屋を運営する社本一家。ある日、近所に大型熱帯魚店ができます。そこのオーナーである村田一家は親切で、すぐに社本一家に馴染んでいくのでした。ただ、村田の本性を知った時には後戻り出来ない状況となっていました。
映画では、熱帯魚屋さんですが、実際の事件では、ペットショップを営んでいる関根元という男とその妻。彼らは盗んだ犬を売ったり、お客さんの犬を殺して、新しい犬を高額で買わせたりと、とにかく卑劣な方法で商売をしていました。
ただ、それに気づき、返金を求めてくるお客さんもいるのですが、借金を抱えていた関根たちは、後にも引けず客を殺してしまいます。そして、証拠隠滅のために完全犯罪を犯します。この証拠隠滅するための作業が、リアルに描かれていて、話題になりました。
村田を演じるのはでんでん。彼の狂気に満ちた演技は、本当に経験者なのでは?と思うぐらいリアルです。
Netflixオリジナルの『愛なき森で叫べ』では、同じく村田という詐欺師が出るのですが、逆にでんでんがやられる役を演じています。『冷たい熱帯魚』を見て、でんでんにイライラした方は『愛なき森で叫べ』をチェックしてみてください。
誰も知らない
巣鴨子供置き去り事件を題材にした作品。
母・けい子は、明、京子、茂、ゆきの4人の子どもたちと貧乏ながら幸せに暮らしています。ただ、この家族は、明以外の子ども3人は存在していないこととして、生活しています。アパートでのルールは「大きな声で騒がない」「ベランダや外に出ない」。ある日、けい子は恋人の元に行き、いなくなりました。残されたのは20万円。母親に捨てられた子どもたちだけの生活が始まります。
ネグレクトを題材にしており、子どもたちが可哀想で辛くなります。一番上の明は12歳ですが、学校に通ったこともありません。アパートの最初は仕送りでお金が送られてきましたが、徐々にお金も送られて来なくなり、子どもたちは一日一日を必死に行きていきます。
『万引き家族』や『歩いても歩いても』等の是枝監督が描く2014年大ヒット作。第57回国際映画祭では、主演、柳楽優弥が史上最年少ながら日本人初の最優秀賞主演男優賞を獲得したことでも話題になりました。誰も知らない彼らの日常。これを見て何を思うか。
先生を流産させる会
愛知県で起きた実際の事件を元にした作品。
主人公のサワコは中学校の先生しています。ある日、妊娠が発覚。それを知った生徒のミヅキは、仲間の生徒たちを集めて「先生を流産させる会」を結成するのでした。先生を流産させるために、給食に異物を混入、椅子のネジをゆるくしたりと、どうにかして先生を流産させようとします。
基本的に胸糞悪い作品で、主犯格のミヅキはこれでもかとと言わんばかりにサワコを追い詰めていきます。ミヅキは、子どもを作る行為に嫌悪感を抱いており、おそらくそれは彼女のトラウマになっている部分があるかと思います。更に子どもへの愛情にもコンプレックスを持っている人間なのかと思います。彼女は加害者であり、被害者でもあるのではないでしょうか。
この作品を見て気になった方は、内藤瑛亮監督の作品で、ちょうど今劇場公開されている『許された子どもたち』も観てみてください。この作品は、殺人を犯した子供と、その被害者は、この先の人生、どう向き合って生きていくのか。
そして、主演の上村侑は、先程紹介した、ネグレクト映画の誰も知らないの柳楽優弥を彷彿します。
子供の犯罪の根本原因となるのは、ネグレクトも一つあると思います。そういった意味で、ネグレクト映画の代表作と言っても過言ではない、『誰も知らない』を意識したのではないでしょうか。話は逸れてしまいましたが、タイトルからして、トラウマ級の衝撃作、先生を流産させる会、ぜひご覧ください。
日本で一番悪い奴ら
日本警察至上最大の不祥事・稲葉事件を題材にした作品。
主人公・諸星は、正義感の強い新人警察でしたが、先輩刑事の村井から、「刑事は点数、点数稼ぐには裏社会に飛び込み『S(スパイ)』を作れ」と教えこまれます。そこから諸星は、暴力団と密接な関係を持つようになり、どんどんと悪事を働いていきます。
正義である警察が欲望のために、悪に染まっていく様を描いています。諸星を演じるのは、綾野剛で、その周りを固めるのは、ピエール瀧、中村獅童、デニスの植村、ラッパーのYOUNG DAISと、いかにも悪そうなメンツが揃っています。
監督は『孤狼の血』、『彼女はその名を知らない鳥たち』の白石和也監督作品。日本を代表する名監督で、バイオレンスな映画が多い印象です。
今作で、綾野剛は、第40回日本アカデミー賞 優秀主演男優賞も受賞するぐらい、すごく魅力的な演技をしています。個人的に綾野剛の演技は、今作や、『そこのみにて光輝く』のようなやさぐれている役が大好きです。
警察の悪事を描いた作品を知りたい方は、白石監督の『孤狼の血』もおすすめです。こちらは実話をもとにしたわけではなく、オリジナル作品ですが、役所広司演じる、刑事のおおがみが、ヤクザ顔負けの暴力を繰り広げていきます。現在、あまプラでも見ることができます。
そして、タイトルを見て、お気づきの方もいるかと思いますが、この事件の1番の問題は、諸星一人の犯行ではないということです。諸星は、捕まるまでに、かなりの悪事を働くのですが、警察の捜査力があれば、もっと早く解決出来たはずです。ですが、それを出来ない理由は一つ。ぜひ、自分の目で見てみてください。
クリーピー偽りの隣人
北九州監禁殺人事件を題材にした作品。
犯罪心理学者の高倉と妻は、新居に引っ越してきたが、隣人の西野一家に違和感を抱いていた。ある日、西野の娘が高倉家に駆け込んできて、「あの人、お父さんじゃありません。全然知らない人です。」と発します。隣人一家に隠された衝撃的な秘密が明らかになっていきます。
実際の事件の犯人は、松永という男性で、彼は話術が巧みで、マインドコントロールを使い、自分の手を使わずに、とある家族を殺害させあいます。マインドコントロールの方法は、日常的に通電や、暴行、食事制限、睡眠制限、真冬に冷水のシャワーなど、卑劣な虐待の数々。被害者家族は、松永の言うことを聞かないと、暴力をされたり、最悪命を奪われると考えると逃げ出すことも出来ませんでした。
とにかく胸糞悪い事件です。西野役を演じるのは香川照之。彼の演技は最高でした。主演ではないのに、ここまで、存在感のある俳優はいないのではないでしょうか。私の中で、今作は、もはや香川照之が主役の映画です。最悪な内容の映画ですが、完成度も高く面白いので、ぜひみてみてください。
凶悪
上申書殺人事件を題材にした作品。
スクープ雑誌「明潮24」の元に、東京拘置所に収監中の死刑囚・須藤から手紙が届きます。記者の藤井は面会に行くと、須藤から、3件の殺人事件の余罪があり、その首謀者は「先生」と呼ばれる木村という男だという情報を得ます。この事件を調べていくと衝撃的な真相が明らかになっていきます。
先生と呼ばれる人物が裏にいて、指示をしていたという事件で、この映画は、実際の事件をかなり忠実に再現しています。余罪として判明したのは、石岡市焼却事件、北茨城市生き埋め事件、日立市ウォッカ事件のみっつの事件です。
石岡市焼却事件は、先生が金銭トラブルの末、男性を殺害し、証拠隠滅のため、死体を焼却した事件。
北茨城市生き埋め事件は、先生が資産家の男性を生き埋めした事件。
日立市ウォッカ事件は、糖尿病と肝硬変を患っていた被害者を軟禁し、一ヶ月間に渡り、ウォッカを飲ませ続けて殺害した事件。
先生を演じるのは、リリー・フランキー、死刑囚。須藤を演じるのは、ピエール瀧。凶悪な二人の配役はぴったり。今作は、白石かずや監督作品なのですが、サニーという作品でもこの二人が誘拐犯として出演しているので、気になる方はチェックしてみてください。
ラストはかなりショッキングでした。何が正義で、何が悪なのか。最近ネトフリで、配信スタートした大ヒット作、映『ジョーカー』では、悪のカリスマが主役で、当人からしたら、警察がヒール。今作でも、本当に凶悪なのは誰なのか、というラスト展開がすごく良かったです。とは言え、リリー・フランキー演じる、先生が一番悪なのは間違いないです。面白い映画なので、ぜひみてみてください。
最後に
実話を題材にした映画を6作品紹介してきました。どれも衝撃的な内容で、正直胸糞悪い作品が多いですが、こういう事件があったということも知るためにも、ぜひ観てほしいです。
『冷たい熱帯魚』のあらすじと感想。邦画史上最悪の胸糞映画を観た。
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